叱る、この行為は誰しもが経験してきたのではないでしょうか。
もし、あなたが相手のことを想ってだれかを叱っているのなら、それは今すぐやめた方がいいかもしれません。
実は、その行為、相手のためになっていませんし、何よりも自分勝手な行為だからです。
子どもがいて、どのように叱ったほうがいいのか、子育てに悩みがある。
こんな人にオススメの記事です!
今回の記事では、
叱ることの無意味さ、そして、なぜ人は叱ることをやめられないのか。
相手の行動を改善して欲しいときにすべき叱り方について2つの方法を紹介します。
それでは、見ていきましょう。
叱っても意味がない
相手のためを想って、あえて厳しい言葉を使って相手を叱る。
実は、それ、意味がありません。
なぜなら、人は、叱られると、その恐怖から逃れようとするために、本能でその恐怖から「逃げる」ことが多いからです。
逃げることが多いと書いたのは、中には「戦う」人もいるからです。
ですが、これは稀なケースでしょう。
なぜなら、叱られている相手からすれば、叱っている相手は、おそらく平等な立場ではないはずだからです。
なので、ほとんどの人は戦わず、逃げることを選択してしまうのです。
では、人が恐怖から逃れるために、するべきことは何か。
それは、叱っているあなたの神経を逆なでし、さらには叱られないように、ひたらすら分かったふりをするのです。
ですので、叱られた後も、その内容を理解していることは多くありません。
そして、また同じミスを繰り返してしまうのです。
その結果、何が起きるのか。
また、叱られることをしてしまうのです。
これでは、叱っている方がいくら相手を想っていても意味はありません。
とりわけ、子どもを叱るときに覚えていて欲しいのですが、子どもにとって、大きな声を出して叱られている時、実は、その言葉は意味をなしていません。
なぜなら、子どもは大きな声は、騒音、やかましい音として認識するからです。
アニメのクレヨンしんちゃんを思い浮かべてみてください。
悪さをしてみさえに怒られるしんのすけ、彼の頭にはみさえの声は単なる騒音としてしか映っていないのです。
よく、雷のイラストが描かれていますが、その通りです。
雷のように大きな音が鳴っているだけなのです。
悲しいですね。
また、やりがちな叱り方に「なぜ、そのような事をしたのか」という問いかけがあります。
衝撃の事実を言います。
怒って理由を聞いた時に、答える理由は大抵嘘らしいのです。
なぜなら、子どもは悪い事をしたことについて明確な理由を聞かれても、答えられないからです。
理由がないことが多いからだそうです。
理由もないのに、理由を求められる。
そして、理由を言わないと、怒られる。
結果、何が起きるか。
そう、嘘をついてしまうのです。
これでは、悪い事を注意している最中に、さらに悪い事をさせてしまう事になってしまうのです。
怖いですよね。
叱る行為に潜む叱る側の罠
みなさん、お酒を飲んでいますか。
タバコは吸っていますか。
これらは、依存性が高いものとして有名ですよね。
体に悪いと分かっているのに、なぜやめられないのか。
それは、快楽物質が出て、気持ちいいからです。
実は、叱るという行為も、同じように快楽物質であるドーパミンが脳内に放出されているのです。
ここからわかることは何か。
それは、叱っている人は、一見相手のことを想っているつもりでも、実は、自分の気持ちよさのために怒っている可能性が高いということです。
これ、とてもやっかいです。
なぜなら、叱っている側は相手のためと想っているからです。
もし、あなたがいつも叱っている場合、一度冷静になりましょう。
実は、それ、相手のためではなく、あなたの快楽のためだけかもしれないからです。
子どもに悪いことを直して欲しい時・注意したい時
叱るよりも、諭す
ここまで、叱る行為の意味のなさ、そして叱る行為は単なる快楽を得ている独りよがりの行為である可能性が非常に高いことをいってきました。
そんなことを言ったら、どうやって相手の悪いことを直させればいいの?
そう思う人もいますよね。
結局、何をすればいいのか。
それは、相手を諭すことです。
つまり、相手に理解させることです。
言葉で相手に説明することです。
これは、とても気のいることですし、技術が問われます。
どうすれば、相手に理解してもらえるのか。
怒りに身をまかせる前に、それを考えるようにしましょう。
過去ではなく、今と未来に焦点を当てる
叱る時に「マインドフルネス」の考え方を応用します。
マインドフルネスは、「今」に考えを当てる考え方です。
上で紹介した、「なぜ」を問う質問は、焦点がどこに当たっているか分かりますか。
そうです!
「なぜ」は過去に対する問いなのです。
では、代わりに、するべき声かけは何か。
それは、「今、どんな気持ち」なのかを聞くことです。
悪い事をしてしまった現在の気持ちを聞くことは、子どもにとって答えやすいのです。
それを踏まえて、この後どうしていくかを聞きましょう。
そうすると、現在を見つめた上で、未来を見据えることになります。
まさに、現在の自分を見つめる行為なのです。