休んでも疲れがなかなか取れない。
今回の記事は、たくさん寝てるはずなのに、疲れが取れない人向けの記事だ。
寝ても疲れが取れないのは脳が休めてない
寝ても疲れが取れていないのは、体ではなく、脳の疲れが原因かもしれません。
脳は、意外にも疲れやすい器官と言われています。
例えば、パソコン作業を90分続けた時の脳の疲れは、踏み台昇降100回分の肉体疲労に匹敵するそうです。
つまり、日頃からデスクワークをしている人は、踏み台昇降を何回も続けていることになります。
脳はとてつもなく疲労しているのです。
残念なことに脳の疲労は身体の疲労と違ってわかりにくく、これといったサインがありません。
そのため、「脳が疲れている」ことを知らず酷使し続けます。
私たちは知らず知らずのうちに、疲労をどんどん溜め込んでしまっているのです。
結果、脳疲労が発生し、集中力の低下やパフォーマンスの悪化に繋がります。
しっかりと脳を休ませることで、最高のパフォーマンスを生み出しましょう!
では、脳を休ませるために何をすればいいか。
マインドフルネスがオススメ!
DMN(デフォルト・モード・ネットワーク)という回路を知ろう。
DMNとは、脳が意識的な活動をしていない時に最も活発に働く脳の基礎的な回路のこと。
この状態の脳は、エネルギーの6〜8割が消費されていると報告されています。
つまり、脳はぼうっとしている時に使われるエネルギーがとても大きいということです。
逆を言えば、何かに集中している時はこのDMNが抑えられ、脳が省エネ状態になります。
しかし残念なことに私たちの集中力はそれほど長く続きません。
気がつけば他のことを考えていたり、雑念が浮かんできてしまうものです。
「瞑想」から着想を得ているマインドフルネスは「今、この瞬間」に焦点を当て、意識を集中させます。
つまり、他のことを考えずに集中する、脳の省エネと同じ効果をもたらすのです。
正しいマインドフルネスを1月継続したところ、疲労が25%軽減し、睡眠の質が20%改善されたという研究結果も発表されているくらいです。
今や、グーグルなどの企業もマインドフルネスを企業研修に導入しているほどです。
睡眠前は、辛いものを控える
脳の疲れを取るには、睡眠も大切です。
睡眠には、身体の疲労を回復する効果だけでなく、脳の中の疲労物質をデトックスする作用もあります。
ある実験では、マウスの睡眠中の脳内を観察しました。
すると、睡眠中に脳脊髄液という液体が多く流れ、疲労物質を洗い流していることが分かりました。
つまり、睡眠は洗濯機でいう洗剤液。
寝ている最中に、脳の汚れを落とす大切な役割を果たしているのです。
この洗剤液の質が、睡眠の質と考えると良いかもしれません。
では、この洗剤液を汚してしまう悪いものとは何か。
食べ物として有名なのは、カフェインや辛いものです。
寝る直前は、スマホは見ない
また、スマホやパソコンを寝室に持ち込むのもよくありません。
スマホやパソコンの画面はブルーライトが発生しているため、脳を覚醒させてしまいます。
人は「日光を浴びると覚醒し、夜になると眠くなる」という睡眠のリズムがあります。
これには、体温や脈拍数、血圧などを低下させ、人を休眠や睡眠に誘う「メラトニン」というホルモンが関係しています。
メラトニンは、強い光を浴びると分泌量が減り、反対に暗い所にいると分泌量が増えるため、人は夜になると眠くなります。
スマホ、パソコン、タブレットなどから発せられる光によって、脳が「昼間だ」と錯覚し、メラトニンの分泌量が抑制されます。
すると、脳が覚醒し、眠りが浅いなどの睡眠障害を引き起こしやすくなります。
寝室は暗くする
他にも、寝室は暗くし、静寂を保つなどの基本的な環境を保つことも重要です。
適度な運動をする
また、適度な運動も脳の疲労を取るのに有効だという研究結果も出てきています。
最近の研究結果では「アデノシン」という物質が脳内で発生することが疲労の原因であることが分かってきました。
そして、適度な運動やストレッチ、マッサージをすると、このアデノシンが脳内に蓄積することを防ぐ効果があるという報告も出てきています。
睡眠前に取り入れると良いでしょう。
脳を「休息モード」に切り替えるスイッチを作る
仕事中の脳はとても活発な状態となっています。
運動に例えると、酷使した後の筋肉と同じです。
酷使した筋肉や激しい運動の後、筋肉をしっかり休ませる良い方法を知っていますか。
それは、冷やしたり、ストレッチしたりして、ゆっくりと筋肉を休ませることです。
脳も同じです。
クールダウンさせるための、一手間を入れましょう。
と言っても物理的に氷を当てるなどして冷やすわけではありません。
脳の場合は、氷を当てる代わりになる儀式を行います。
脳を「仕事モード」から「休息モード」に切り替える「儀式」です。
言い換えると、仕事終わりのルーティンみたいなもの。
この「儀式」は何でもよいのですが、ある程度劇的なほうが効果が高いと言われています。
普段は嗅がないようなアロマを焚いたり、好きな音楽をかけてみましょう。
他にもサウナに行ったり、会社帰りに公園を散歩するのも手です。
自然を見るのは特によいとも言われてます。
さらに、こうした儀式の後に軽い運動やストレッチ、マッサージなどを組み合わせれば、脳の疲労を大変効率よく解消することができます。
また、料理や洗濯、掃除といった家事も大切です。
例えば、料理なら、素材に触れた時の感触や匂い、味といった情報が、普段の仕事で使う脳の部分と違う部分を刺激してくれたりもします。
終わりに
ここまで紹介したような脳を上手に休ませる習慣を身につけることができれば、疲労が抜けやすく、高い集中力が発揮できる脳を手に入れることも夢ではありません。
脳は可塑的(変容しうる)な器官と言われています。つまり、これからの生活である程度作り変えることができるのです。
ぜひ自分に合った習慣を見つけ、高いパフォーマンスを発揮できる脳を手に入れましょう!
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