ゲームは、子どもに良くないわよね。
うちの子、ゲームばっかり。
そんな悩みを持つお母さんに朗報です。
10月25日、アメリカのウェブサイト「https://www.theverge.com/」に、ゲームと子どもの能力の関係を示す面白い記事が掲載されました。
結論から言うと、ゲームをしている子どもの方が、脳機能のいくつかのテストにおいてより良いパフォーマンスを示したとのこと。
詳しく解説していくので、気になる人は最後まで読んでいってください。
ビデオゲームをする子は、記憶力が良い?
思春期の脳機能について調査した新しい研究によると、ビデオゲームをする子供は、ビデオゲームをしない子供に比べて記憶力がよく、運動能力のコントロールも上手であることが判明。
ビデオゲームをする子どもは脳の働きが異なることを示すデータが発表。
研究結果では、何が原因かは断定できないものの、ゲームをしている子どもの方が、脳機能のいくつかのテストにおいてより良いパフォーマンスを示しているのは確実であるとの見立て。
この結果は、認知機能の問題を治療するためにはゲームが有効であるという意見を後押しするものに。
研究方法は?
本研究は、2018年に開始され、米国内の数千人の子どもたちが大人になるまでの脳の発達を追跡している「Adolescent Brain Cognitive Development 思春期脳認知発達(ABCD)研究」のデータを使用。参加者は定期的に、脳画像、認知タスク、メンタルヘルススクリーニング、身体的健康診断、その他のテストなど、一連の評価を測定する。
ビデオゲームと認知を研究するために、研究チームは、このABCDの調査データをもとに、今回の調査を実施。
調査対象者は、9歳と10歳の子どもたち2,217人。
ABCD研究の調査対象者に、典型的な平日または週末の1日に、何時間ビデオゲームをしたかを質問したそうです。
ゲームをしてもしなくても、精神的な影響はない?
研究チームは、結果を元に、参加者をビデオゲーマー(週に21時間以上プレイする子供)と非ビデオゲーマー(週に全くビデオゲームをプレイしない子供)に分けました。(※たまにしか遊ばない子供は研究対象に含まれなかった。)
次に研究チームは、注意力、衝動制御、記憶力を測るテストで子供たちの成績を調査。
その結果、ビデオゲームをしている子供たちの方が、テストで良い結果を獲得。
また、ゲームをしていない子供たちとは脳の活動パターンにも違いが。
ゲームをするとき、注意と記憶に関係する脳の領域がより活発に活動していたことが判明。
注目すべきは、精神的健康についての測定では、両グループ間に差がなかったことである(ビデオゲームが感情的幸福に悪いという懸念に対する反証材料に)。
この研究は、ゲーマーと非ゲーマーの脳の違いを示す多くの研究結果に加え、ゲーマーがある種の脳機能において優位に立つことを示唆するもの。
どんなゲームをすると良いかは、不明
しかし、これだけの研究が行われても、この年齢層でゲーマーと非ゲーマーの間になぜ違いがあるのかはまだわかっていないそうです。
ビデオゲームにもさまざまな種類があります。
たとえば、この新しい研究では、ゲーマーがどのようなゲームをプレイしたかは尋ねていません。
メイヨークリニックの神経放射線科医であるKirk Welker氏は、この研究に付随する解説の中で、「このテーマに関する我々の知識にはまだまだ不明な点が残っている」と。
ただ、わかるのは、ビデオゲームが認知機能の改善を引き起こす可能性が非常に高いということ。
今、企業は認知症の改善のためにゲームを開発しているところも多いそうですよ。
ゲームをするから頭が良いのか 頭が良いからゲームをするのか
ここまで、ゲームをする人は、脳のパフォーマンスで高い結果を発揮することを見てきました。
ただし、この研究のような課題に対しては、因果関係上の注意点があります。
それは、すでに優れた注意力をもっている人が、よりビデオゲームに引きつけられるという可能性があることです。
この因果関係については、「学力の経済学」が非常にわかりやすく解説しています。
学力の経済学は、子どもがいる家庭は必読の内容です。
「ご褒美で、子どもを釣って良いのか」「同じ学級の子どもの学力から受ける影響はあるのか」など、ポピュラーな疑問を経済的な視点から教えてくれます。
さて、著書には、「ゲームが子どもに与える影響」についても触れています。
ここからは、著書の内容を紹介しています。
暴力的なゲームをすれば、暴力をするのは間違い
ハーバード大学のクトナー教授らの研究によれば、中学生を対象として、ゲームと子どもの関係を調べたところ、ゲームが必ずしも有害でないことを明らかに。
17歳以上の子どもが対象になるようなロールプレイングなどの複雑なゲームは、子どものストレス発散に繋がり、創造性や忍耐力を培うのにむしろ良い影響があるとの見解を。
彼らは、ゲームの中で暴力的な行為が行われていたと知っても、それを実際に行おうと考えるほど、子どもは愚かではないと結論づけています。
ゲーム時間が長いと、学習に影響が出る
また、「学力の経済学」の筆者、中室牧子さんらの分析によれば、テレビやゲームをやめさせても子どもの学習時間はほとんど増えないことを示しています。
ただし、テレビやゲームと、子どもの学習時間には負の相関関係は見られるそうです。
わかりやすく言えば、長い時間ゲームをしている子どもは、勉強時間が短いと言うことですね。
ただ、だからと言って、ゲームの時間を制限すれば、子どもの学習時間が伸びると言うのは間違いだそうです。
子どもは、結局パソコンやスマホなど、ほかのことをするだけです。
テレビやゲームの時間が極端に長いと、子どもの発達や学習への影響が飛躍的に大きくなることも示唆されています。
1日1時間程度は問題ないそうですが、1日2時間を越えると、子どもの発達や学習時間への影響が飛躍的に大きくなると言われています。
結論
テレビゲームをしている子どもの脳機能のパフォーマンスは高い。
しかし、長い時間テレビゲームをしている子どもの学習に与える負の影響も大きい。
テレビゲーム自体は悪ではないが、大事なのは時間管理。
1日に行う時間を決めておくことで、全くさせないことをする必要はない。
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