親の育て方がどれくら子どもに影響を与えるのか。気になりますよね。
この記事では、現在(2022年)の時点で判明している親が子どもに影響を与えることについてまとめました。
結論から言うと、子どもの性格などに影響を与えるのは、遺伝と友人関係です。
今回の記事を読めば、
子どものために時間をかけてまで行うべきこと
そして、してはいけないことがわかります。
子育てに悩みがある人、不安を抱えている人は、参考にしてみてはいかがでしょうか。
最後まで読めば、一生懸命な人は、そんなに肩肘をはる必要がない。
常に不安な人は、多少は気が楽になると思います。
それではみていきましょう。
子どもに影響を与える大きな様子は遺伝子と友達
現在の研究が明かした育て方が子どもに与える影響は 0 ~ 11 パーセント 。
身長や体重などは、ほとんどが遺伝子で決まるというのも最近の研究で出ています。
もちろん、育て方の影響も受けますが、数字にすれば、僅か数パーセントだそう。
何より、性格を決める要素の半分は遺伝、半分は友達という事実も。
例えば、
外向性 → 50%が遺伝、育て方が2%、そして友達からの影響は48%。
メンタルの弱さ → 53%が遺伝、育て方が7%、そして友達からの影響は40%。
その中でも、友達関係が一番の割合を占めるのは、順応性や協調性だということです。
親が子どものためにしてあげたほうがいいこと
いい友達ができやすい環境を整えてあげる
先ほどの結果から、子どもの性格を決めるのは、半分は遺伝、半分は友達ということがわかりました。
つまり、親が気にかけた方がいいことの一つとして、子どもの友達関係は外せません。
ここから考えられることは、
- 子どものために、引っ越す。
- いい友達ができそうな学校に入れてあげるなどが考えられます。
このように、良い人間関係が築ける環境を用意するのが良いのです。
ただ、引っ越しをする、私立の有名学校に入れる、これらは金銭的にも簡単でなかったりしますよね。
難しい、すぐに実行できない場合は、小さい頃から同い年の人間関係を構築できる環境を整えてあげましょう。
自分と同じ年の集団と長く過ごしている人ほど、IQが高くなるという研究結果も報告されているほどです。
ですので、幼稚園や保育園などで、同い年の友達と遊ぶというのは、とても良い経験です。
現在は、コロナ禍で、外出に気を使うご時世ですが、子どもの人間関係を作る場を奪ってしまうのは、かなりリスクが大きいと言えるでしょう。
他にも、あなたが友達と楽しくいるところなどや過ごすところをみて、子どもは友達との接し方を学んでいくそうです。
干渉を最小限にする
真面目なお母さんや教育熱心なお父さんほど、子どものために、つきっきりで世話をしてあげる。
気づかないうちに、過干渉になってしまっているそうです。
一見、子ども思いのように見えるこの行為、実は子どもをダメにする可能性が高く、熱心な人ほど陥る罠かもしれません。
子どものためと思った行動が実は、子どもの未来を歪めているとは思いもしませんよね!
ですが、自分を責めがちな人の育てられ方に共通して多いのが過干渉なのです。
シンガポール国立大学は、親がどれだけ子どもに口出しするか、そしてその子どもがどのように育つかを追跡調査しました。
なお、口だしするかどうかを見るために、行った観察実験は、子どもがパズルを解いているときの様子、声かけで判断したとのこと。
7歳の時点で観察した子どもに5年後、「自分がどのような人間か」批判してもらいました。
すると、残念ながら、干渉が多い家庭ほど、自分を批判する、責める傾向「自分はダメなところが多い、自分はダメな人間だ」と思う子どもが多かったそうです。
自己批判が強い子どもは、鬱や不安感を抱える割合が高いとの報告も。
親が子どものために良かれと思ったことが、完全な裏目に出てしまっているわけです。
あまりにも口を出されていると、子どもというのは「自分はダメな人間なんだ。」という風に考えてしまい、極度にミスや失敗を恐れるようになり、チャレンジしようとする精神を失ってしまうなんてことも。
欠点の活かし方を教える
真面目に頑張る親ほど、欠点をなくそうとする傾向が強いそうです。
しかし、それは危険です。
子どもの弱点をなくそうとするあまり、苦手なことやできないことを強制してしまうのは、よくありません。
むしろ、その弱点や欠点を補うために、強みに生かしてあげるほうが良いのです。
日本では、往々にして、全ての能力値を底上げにしようとする風潮が強いんですよね。
例えば、できない教科の成績表に目がいく親が多いと感じます。
一方、アメリカは、できている教科を伸ばす考えが強く、短所を無理に伸ばそうとする考えはありません。
ここで、ガブリエル・エッティンゲン博士の実験を紹介します。
博士は、ついつい手が手でしまいがちな衝動性の強い児童を集めて2つのグループに分けました。
片方のグループには、「衝動的な人は、感情が爆発しやすい人は、創造性が高いというデータがあります。」と伝えました。
つまり、感情が爆発しやすいけど、表裏一体のメリットとしてアイデアマンの傾向がある。
そのように促したわけです。
一方、もう片方のグループには、そのようなことは一切伝えません。
その後、創造性を測るテストを2グループ全員に実施。
ちなみに、この2グループは、ランダムに分けられており、どちらも衝動性が強い児童で揃えられています。
結果は、創造性が高いと伝えられたグループの結果が他のグループより高かったのです。
ここからわかるのは、人間の強みや弱みは、絶対的なものではなく、人の捉え方で決まるということ。子どもの弱みは、強みと表裏一体であることを伝えてあげる大切さです。
表裏一体とはどういうことか、下に例をあげておきます。
怒りやすい → 勇気がある、自分の意思が強い
怖がりで臆病 → 用意周到で準備が入念な人
恥ずかしがり屋 → 謙虚な人
悲観的でネガティブな人 → 物事を現実的に見れる人
このように、弱点を別の良さに置き換えてあげることで、お子さんが持つ本来の特性や良さが発揮されるかもしれません。
まとめ
今回の記事では、育て方が子どもに与える影響について最新の結果を見ました。
子どもの性格に大きな影響を与えるのは、遺伝と友達関係であることがわかりました。
また、周りが子どもにしてあげた方がいいこととして、
❶良い友達ができる環境を用意する
❷過干渉にならない
❸弱みを強みに置き換えてあげる
3つを紹介しました。
子育てに不安や悩みがある方は、参考にしてみてはいかがでしょうか。
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