頭の中がもやもやして、考えがまとまらない。
そんな悩みを持つ人にオススメなのが、図で考える技術です。
今回は、筑波大学大学院ビジネスサイエンス教授の「平井孝志」さんの図で考える技術を紹介します。
図で考える第一歩を紹介する記事になってます。
皆さんは、会議中にホワイトボードを使いますか。
そのホワイトボードには、図形が書かれたことはありますか。
アップル社のスティーブ・ジョブスは、大事なことを決める時や会議には、いつもホワイトボードを用意していたそうです。
それは、なぜか。きっと、イメージにする強さを知っていたからでしょう。
私たちも、ぜひイメージ化する力を身につけていきましょう。
図で考えるメリットとは
まずは、図で考えるメリットについて5つ見ていきましょう。
なぜ、図で描くと良いのか。
論理や本質が現れる
図には文章と違って多くの情報がはいりません。
なので、図でまとめようとすれば、その過程で、不必要な情報が削ぎ落とされます。
つまり、ある枠組みの図を作っておけば、それを作ろうとするだけで、情報が整理されるということですね。
常識の壁を打ち破れる
知識が増えると、いいことばかりではありません。
業界の常識という枠組みに逆にとらわれてしまう傾向にあります。
いわゆる固定概念にとらわれてしまうということです。
図に書いていくと、これまで思い込んでいたものの別の形が見えることがあります。
思考が見える化される
人は頭の中だけで考えていると、論理に抜け漏れや矛盾が生じやすくなります。
図に書き起こすことで、足りない要素や補強すべきロジックが見えてくるように。
また、頭の中の記憶は消えやすく、なかなか残せません。
一方、紙の上で図にすれば、それを見ながら考えを積み上げていくことができます。
たとえ、紙が手元になくても、一度見える化すれば、それを思い出すことで、頭の中での整理が捗るように。
全体像を捉えられる
平面の縦と横の広がりに意味を持たせて使うことで、2次元的な思考をすることができます。
文字だけで考えるよりも、2次元で思考を進めるほうが、物事の関係性や構造がわかりやすいのです。
アイデアの創出に役だつ
図の良いところは、直感的なイメージがしやすいことです。
イメージが浮かびやすいものの方が、思考が刺激されて新しい着想が生まれやすくなります。
また、図で考えることで、左脳だけでなく右脳も使うことになるので、よりクリエイティブな発想をもたらすのです。
図を描くときの注意点
思考を整理するときに図を使うメリットを5つ見てきました。
では、図を実際に書くわけですが、このとき、パワーポイントを使うことは避けましょう。
なぜなら、パワポは、資料や図を完成させるための作業が目的になってしまうからです。
大事なのは、図にしていく過程で行う思考です。
まずは、手で描き始めましょう。
フリーハンドスタイルであれば、パソコンを使っても問題はありません。
最近では、ipadをメモがわりにして書き込む人も増えていますよね。
話を戻しますが、思考を整理させることが目的なので、図を綺麗に完成させるのが目的ではありません。
なので、手を動かしながら、ああでもない、こうでもない、と試行錯誤することが大事です。
描く途中で、図がグチャグチャになっても構いませんし、何度だって描き直していいのです。
大事なのは、ペンを片手に自分と向き合い、集中すること。
とはいえ、始め方がわからない!という人も多いはず。
人は、自由と言われるほど、動けないものです。
そこで、オススメなのがおでんの図です。
モヤモヤした考えをまとめたいなら、おでんの図
自分の考えを好きなように図にするのがベストなのですが、いきなりは難しい。
そんな人にオススメなのがおでんの図です。
これは、以下の時には特にオススメです。
- 問題の構造を見つけたい
- 全体像や関係性を掴みたい
- 新たな着想を得たい
使うのは、四角と丸と三角、そして矢印だけです。
それぞれの図形には意味を持たせます。
四角を問題として、丸は目標にしましょう。
左下に四角を設置し、右上に丸を設置し、書き込みます。
四角から丸へ矢印を引きます。
間には三角を設置し、その中には、問題を解決するための道筋を書いていきます。
単純な図ですが、モヤモヤしている時など、着想を得るには大きく役立ちます。
さらに詳しく知りたい人へ
さて、図の使い方見えてきましたか。
ここまで読んでみて、図で物を考えるのは面白そうだなと思った人、少しでもいいなと思った人は、ぜひ下の本を手にとって見てください。
武器としての図で考える習慣 「抽象化思考」のレッスン [ 平井 孝志 ]
以下にレビューを紹介します。
本書を読む前は、図で考える重要性は分かっていたが、どのような種類があり、どういう特性があるかなど理解できていなかった。
本書を読んで、下記3つのことを学んだ。特に初心者でも活用しやすいのは田の字型だと感じた。
1.ピラミッド型の活用:複雑なものを具体的な要素で分解することで、理解するアプローチ
なぜを5回繰り返すと真意が見つかる
原因と結果は自明ではなくわかりにくいもの。入れ替えて関係性を吟味する。
「勉強が嫌いだから、成績が悪い」「成績が悪いから、勉強が嫌い」
2.「田の字」の活用:本質を切り取り、思考を整理するのに役立つ。そこから解決策を幹びき出す手助けをしてくれる
3.ループ図:物事の関係性に着目し、構造と因果を理解するための型
他にも、
「考えを効率的にまとめるためのフレームワーク」としてよかった。
「取り留めなくただ思考を垂れ流していた形から、どういうフレームで考え方をまとめるかを知れたことはとても参考になった。」
などなど。
ぜひ、読んで見てはいかがでしょうか。
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