今回の記事は、日本とシンガポールの教育の違いについてです。
この記事は、2022年10月23日に行われた「日本とシンガポールの教育や子育ての違いを知ろう」の視聴を元に作成した記事となっています。
登壇者は、オンライン習い事SOZOW代表の小助川将さんと、タレントの福田萌さんです。
福田さんは、ご存知の人も多いですが、オリエンタルラジオの中田敦彦さんの奥さんでう、現在は家族揃ってシンガポールに移住しています。
そして、小助川さんは、長男のお子さんがシンガポールに留学中。
そんな二人の対談は、日本の教育を考える良い機会になりました。
海外の教育事情が気になる人は、ぜひ最後まで読んでいってくださいね。
なぜシンガポールに移住したのか
英語と中国語が習得できる
福田さんと中田さんは、シンガポールに決めた理由は、勢いがあるからと答えていました。
コロナ以前に二人がシンガポールを訪れた際に、シンガポールの熱量を感じたそうです。
また、シンガポールは、英語が公用語です。
現地の学校に行けば、自然と英語を身につけることができます。
他にも、シンガポールは多民族国家です。
2020年時点では、中華系76%、マレー系15%、インド系7.5%の割合となっています。
数字を見てわかるように、中華系の民族が多いですよね。
そんなシンガポールでは、なんと中国語も盛ん!もちろん、学校で習います。
つまり、英語だけでなく、中国語も学ぶことができるんですね。
英語の必要性はもちろん、中国語を話せることによるメリットは計り知れません。
子どもの習い事が多種多様
イオンのようなショッピングモールに出かけると、3階まではいわゆるアパレルや雑貨店が日本と同じように並んでいるのですが、4階と5階は、全て子どもの習い事で埋まっていたそうです。
そして、種類も非常に豊富だそうです。
また、算数の教室であれば、インド式、日本の公文式のように、学び方も多様で、思わずどこに通わせるか悩んでしまうほどだとか。
ショッピングモールのフロアーが丸々習い事で埋まる。日本では、まず見ない光景ですよね。
いかにシンガポールの、子どもの習い事ビジネスが盛んなのかも伝わるのではないでしょうか。
また、治安に関しても、日本と同じくらい、または日本よりも良いと言う話もあがってました。
寛容なお国柄
また、シンガポールはいろんな国の人がきているため、考え方も人それぞれ。
極端な話ですが、夜に子どもを連れていても誰にも奇異な目で見られることもないそうです。
それぞれの国の子育ての文化が尊重されているみたいですね。
シンガポールと日本の教育の違い
デジタル機器の普及
シンガポールの学校は、デジタルデバイスが全世帯に普及しているそうです。
日本でも、ギガスクール構想によって、デジタル機器が普及していますが、使っているかどうかと言われるとどうでしょうか。
ギガスクール構想とは
GIGAスクール構想とは、2019年に開始された、全国の児童・生徒1人に1台のコンピューターと高速ネットワークを整備する文部科学省の取り組み。 「GIGA」は「Global and Innovation Gateway for All」を意味する 。
ちなみに、シンガポールのデジタル機器がいかに、学校で身近に使われているかを表すエピソードが紹介されていました。
福田さんの子供は小学生3年生だそうですが、なんと筆箱を持って言っても使わなかったそうです。
つまり、学校で鉛筆を使う授業がなかったと言うことなんですね。
それぐらい、どの授業でもデジタル機器を利用しているのでしょう。
もちろん、手で書く良さもあるので、一概に全てをデジタル機器で行うことを全面的に肯定しませんが、どのくらい使用してるかを表す分かり易いエピソードではないでしょうか。
飲み物、お菓子、おやつなど自由
株式会社SOZOWの小助川さんの長男は、中学から留学し、地元の学校に通い始めたそうです。
彼の話によれば、授業中は基本的に飲み物は、いつでも飲んでよし。
また、休憩時間には、お菓子などのおやつを自由に食べてもいいとのこと。
日本でも、先生によっては、授業中に水を飲むのは自由にしている人もいるでしょうが、おそらくそれは少数派ではないでしょうか。
また、福田さんの子どもは、スクールバスで学校に通っているのですが、学校に着くまでは、ゲームをしていても問題ないと紹介していました。
時間を潰す方法として、通学中は自由だと言うことですね。
日本だと、ゲームのような学校に必要のないものを持って行くと、まず怒られますよね。
まあ、ゲームを持ってきたら、問題が起こりそうなので、先生としては嫌ですが。
そのあたりも自己責任なのでしょうか。
まあ、何にせよ通学距離が遠い人には、嬉しいですよね。
と言うか、自分が子どもだったら、嬉しいですよ。
授業のスタイル
これまた小助川さんの長男の話ですが、彼が話した特徴として、授業は座って話を聞くものではないそうなんですね。
日本の授業を表す言葉として、チョークアンドトークがあります。
これは、先生が、黒板をひたすら書き、説明をし続ける授業で、一方通行・座学中心の授業を表します。
最近では、皮肉として使われています。
日本の教育方針を定める文部科学省は、教師主導の一斉授業からの脱却を掲げていますが、まだまだそのような授業はよく見られるのではないでしょうか。
今は、学習者主体の教育が求められています。アクティブラーニングとよく言われているものです。
さて、話を戻します。
では、シンガポールでは、どんな授業をしているか。
長男くんの紹介では、プロジェクトベースのような授業が多いイメージを感じました。
どう言うこと言うと、自分の興味のあるものを自分で選び、それについて追求する授業です。
例えば、歴史の授業なら、自分が知りたい部分を深掘りして勉強するそう。
そして、自分が調べた成果を発表する。そんな形式ですね。
もちろん、日本でもこの手の授業をする場合ももちろんあります。
いわゆる調べ学習に近いかもしれません。
ただ、シンガポールでは、使えるものは何でも使っていいそうです。
まとめ
日本にも様々な学校が登場してきました。
英語で授業をする学校もありますし、ネットで繋がってどこからでも授業を受けられる学校もあります。
ですが、国として教育に力を注いでいるかどうかで言うと、懐疑的にならざるを得ません。
それこそ、学校によって千差万別です。
また、日本は、学校に合わない人に優しくないんですよね。
ヨーロッパでは、合わない学校を変えるなんてのはよくあるんですが、日本はそうではありません。
合わないと、社会不適合者のような烙印を押されるようなイメージがありませんか。
今回の二人の話は、日本の教育のあり方についても考えさせられる内容でした。
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